イギリスの電車移動にはレイルカードを活用しよう
6/24/2026
イギリスのレイルカードとは
イギリスでは複数の鉄道会社が全国各地で列車を運行しています。これらの鉄道を利用する際の時刻表や運賃、チケット情報をまとめて提供しているのがナショナル・レイル(National Rail)です。レイルカードは、ナショナル・レイルの鉄道運賃をお得に利用できる割引カードとして販売されています。スマホに保存できるデジタルタイプと実際のカードタイプの2種類から選ぶことができます。
チケット購入の際にこのレイルカードを使うと、毎回の電車賃が3分の1割引されます。週末によく郊外に遊びに行く人、また郊外に住んでてロンドンに頻繁にお出かけする人など、割引価格の電車賃で移動できるのでお得です。
レイルカードの有効期限は1年間(種類によっては3年間)で、一度購入すると期限内であれば何度でも割引を適応することができるんです。ちなみに現在の1年間のレイルカードのお値段は£35。トラベルサイトや鉄道予約サイトのプロモーション期間中に割引になっていたりすることもあるので、購入前に少しリサーチしてみるのもおすすめです。
レイルカードの注意点
ひとくちにレイルカードと言っても、年齢層別、高齢者や障がい者向けなど全9タイプのカードがあり、自分に合ったカードを選ぶ必要があります。イギリスの電車や地下鉄には、オンピーク(通勤ラッシュ時間にあたる)とオフピーク(それ以外の時間帯)があり、レイルカードのタイプによってオフピークの時間帯しか割引が適応されないルールになっていたりします。その場合、平日朝の通勤時間帯では電車賃の割引が適応されません。レイルカードを購入する前に、ご自身に合ったカードタイプと電車賃の割引対象になっている時間帯を確認しましょう。
また、車中で車掌さんが乗客の切符チェックに回ってきて、レイルカードの提示を求められることがあります。もしもレイルカードを提示できなかった場合は割引が無効となり、正規の切符を買い直すことを求められたり、罰金が課されてしまう可能性もあります。車外では改札口でレイルカードの提示を要求されることもあります。電車に乗っていても、常に切符と共にレイルカードをすぐ見せられるようにしていると安心です。
自分に合うレイルカードの選び方
レイルカードを検討する際、以下の基準をもとに選んでみるといいでしょう。
年齢で選ぶ
2人で移動することが多いか
子ども連れか
ロンドン近郊に住んでいるか
旅行・帰省・週末のおでかけが多いか
それによってイギリス在住者が検討しやすいレイルカードは5つに絞られるかなと思います。
16–25 / 26–30 Railcard
対象者:16−25 Railcardは16〜25歳の方、または対象となるフルタイムの学生。大学・大学院などで学ぶ25歳超の学生も、条件を満たせば申請可。26–30 Railcardは26〜30歳が対象です。
割引内容:イギリス全土の多くの鉄道運賃が3分の1割引になります。
注意点:平日4:30〜10:00の利用には最低賃金が設定されていることがあり、割引の恩恵を受けにくいことがあります。通勤時間帯に短距離移動をする場合は、割引のメリットが出にくいことも。
Two Together Railcard
対象者:パートナー、友人、家族など、いつも同じ相手と2人で電車移動をすることが多い人。
割引内容:登録した2人が一緒に移動する場合、Standard・First Class の Anytime、Off-Peak、Advance 運賃が3分の1割引になります。
注意点:割引を受けられるのは、登録した2人が必ず一緒に乗車する場合のみです。平日は9:30以降に利用でき、週末・祝日は終日利用できます。通勤や朝早い移動には向きません。
Family & Friends Railcard
対象者:子ども連れで旅行や日帰りのお出かけをする家族、または友達や親族の子どもと電車に乗ることがある人。
割引内容:大人は最大4人まで3分の1割引、5〜15歳の子どもは最大4人まで60%割引になります。
注意点:大人2人までをカード利用者として登録できますが、割引は子どもを含むグループで移動する場面に向いたカードです。大人だけの移動では使いにくいため、子どもと出かける頻度が少ない場合は元を取りにくいことがあります。
Network Railcard
対象者:ロンドンおよび南東部に住んでいて、週末や平日昼間に近郊旅行・日帰り旅行をする人。
割引内容:Network Railcard の対象エリア内で、多くの鉄道運賃が最大3分の1割引になります。同行する大人3人まで3分の1割引、5〜15歳の子ども4人まで60%割引の対象です。
注意点:利用できるのはNetwork Railcardエリア内の移動に限られます。また、平日は原則10:00以降の利用で、最低運賃も設定されています。ロンドン周辺に住んでいても、平日朝の通勤には使いにくいカードです。
Senior Railcard
対象者:60歳以上で、イギリス国内を旅行したり、家族・友人を訪ねたりするために電車を使う人。
割引内容:イギリス全土の Standard・First Class の Anytime、Off-Peak、Advance 運賃が3分の1割引になります。
注意点:割引を受ける本人が利用するカードで、同行者の運賃は原則として割引になりません。
16–25 Railcard、26–30 Railcard、Senior Railcardの3カードは中長距離の電車移動に限らず、ロンドンのTube・DLR・Overgroundの割引を受けることができます。その際、レイルカードがOysterカードに紐づけられていることが条件です。またオフピーク時間帯の賃金にしか割引は効かないので、その点ご注意ください。
こちらはとても大雑把なまとめになるので、細かいルールなどはレイルカードの公式ページをご覧ください。
レイルカードで電車の切符を買う方法
レイルカードを使って電車の切符を買う方法はいたって簡単です。鉄道会社のウェブサイトやアプリ、National Railの旅程検索、駅の券売機で出発地・目的地・日時を入力し、購入画面で利用するレイルカードの種類を選択します。すると、対象となるチケットにはレイルカード割引後の運賃が表示されます。駅の窓口で購入する際には、スタッフにレイルカードを使いたいことを伝えれば割引運賃で購入できます。
このように、切符を買う時点ではレイルカードの番号など入力する必要ないので、スムーズに割引切符を購入することができます。ただ、割引チケットで乗車する際は、有効なレイルカードを携帯するのをお忘れなく。デジタル版の場合は、乗車中にアプリで表示できるようにしておく必要があります。
実際にレイルカードを使ってみた感想
ロンドン郊外に引っ越したことをきっかけに「少しでも電車賃を抑えて遊びに行きたい」という思うようになり、レイルカードを使ってみることにしました。毎回決まった誰かと電車に乗るわけではないし、年齢も30オーバーなので、レイルカードの種類はNetwork Railcardにしました。
私の場合、月に2回は電車に乗ってロンドンに遊びに行きます。例えば、最寄りの駅からロンドンまで行くとなると、週末(オフピーク)で往復£12.80かかるところ、レイルカードを使えば往復£8.50だけで済みます。1回あたり£4.3浮くわけです。
年間で計算すると、
(£12.80 - £8.50) x 2回 x 12ヶ月 = £103.2
ゆうに£100以上の割引になります。レイルカードの購入金額£35も回収できています。
また当時勤めていた会社の出社時間がスーパーフレキシブルで、朝の通勤ラッシュ後のオフピーク時間に通勤できたため、レイルカードを使えばさらに交通費を節約することができました。イギリスは通勤にかかる交通費は基本自己負担なので、平日のオフピークに出勤を許してくれる会社の環境はありがたかったです。
ちなみにその当時の通勤費は、朝の通勤ラッシュ時(オンピーク)だと往復£25.10でしたが、オフピーク時間に通勤かつレイルカードで割引運賃を購入していたので往復£18.70で済んでいました。1回あたり£6.4安くなっています。
週3日のオフィス出社をざっくり年間で計算すると、
(£25.10 - £18.70) x 3日 x 52週 = £998.4
約£1,000通勤にかかる交通費を浮かせられていたことになります。レイルカードを使わない理由が見当たりませんね。
Network Railcardで割引が適応されるエリアはイギリス南東の範囲となっています。なので、例えばバーミンガムやバースに電車で行きたいとなると、Network Railcardの割引は適応されません。自分の住んでるエリアとロンドンを行き来するだけでも十分元が取れるので、普通に使っていてもお得です。
レイルカードには電車運賃が割引になる以外に、アトラクションの2for1オファー(2人分の価格で1人分が無料)があります。リッチモンドパークより南西にあるハンプトンコートパレス(入場料£29)も2for1オファーの対象になっているので、Network Railcardをフル活用して、2026年中のお天気のいい日にお出かけしたいなと思っているところです。
